終活の第一歩であるエンディングノート。一言で解説すると ≪自身が伝えたい事をまとめるノート≫ です。過去のこと、現在、これから、身体のこと、最期への思いなど、伝えたい事、伝えたい相手はそれぞれ違います。それを一冊のノートにまとめるのが、エンディングノートです。
では、その重要性は?
その前にお伝えしたいキーワード【信託】です。信託と聞くと一般的に浮かぶのは投資信託ですかね。では、この信託という意味。これは文字そのまま【信じて託す】です。
投資信託で言えば、金融機関を信じて自身の資産運用を託します。つまり、あなたの想いと財産を、信頼できる人に託すということ。終活においてもこの信託がとても重要なのです。あなたは誰を信じて、あなたの想いと財産を託しますか?やはり家族ですよね。その家族に託す内容をまとめるのがエンディングノートです。
投資信託でも書面を作りますよね。口頭で家族に伝えることも重要ですが、書面があればもっと良いわけです。言葉だけではお互いの記憶も薄れていくからです。つまり、エンディングノートは信託であり家族への引継ぎ書なんです。
あなたの両親のことを思い出してみて下さい。両親を亡くされた時、相続の時に苦労しませんでしたか?悲しみの中、記憶だけで大変だったと想像します。そんな苦労や後悔を子どもにさせないツールがエンディングノートです。そして、このノートにお薬手帳や各種保険証券、納骨の生前契約書などを挟んでおくことを勧めます。
要は、自分のことを、自分の様々な情報を、そして思いやメッセージを一冊にまとめることがポイント。でも財産の額は書いちゃダメですよぉ。
尚、子どものいないおひとりさまにとってはエンディングノートを書くことも重要ですが、そのエンディングを託す人=身元引受人を見つけておくことが重要です。それがおひとりさまの終活です。
エンディングノートと聞くと、縁起でもない・死を考えたくないと思う方もいらっしゃるでしょう。そんな方の中にも過去生命保険に入っていた人もいるかと思います。生命保険も考えれば死への、もしもの時の準備をしていますよね。つまり生命保険も終活なのです。
そうは言っても、書くこと自体億劫になってきます。そんな方はエンディングノートを取り寄せて、自身の情報書類も揃えた段階で、『これを作りたいから○○が質問しながら書いてくれる?』と、子どもに話題を提供してみてはいかがでしょうか。最終的には家族で話し合うことも重要です。