SNSやネット口座、サブスクなどPCやスマホでの管理は日常となっていますね。ゆえに、終活においてエンディングノートに書くべき財産種別の一分類として欠かせない内容です。
現在の高齢者はまだ不要だろうと思っていたら間違いです。総務省の調査によると、60代のインターネット利用率は既に90%超。70代でも約75%。つまり4人に3人は利用しています。
データ情報も棚卸しが必要
例えば、LINEは一身専属の規約を採用しており、遺族であってもデータの引渡しには応じません。
配信系の定額有料サービス等は、引落し口座が凍結すればやがて解約になりますが、それまでの費用は遺族≒相続人に請求されます。
クラウドサービスは、そのままクラウド上に残っている事が多く、遺族などは気付きにくいものです。また、ネット証券の存在に気付くのが遅ければ、遺族≒相続人が多額の支払い義務を求められることがあるので要注意です。
ここで重要なのは、IDとPW。
終活では、各種IDとPWをエンディングノートに記すこと。そしてデータ処理について、残す・削除などどう扱ってほしいかを決める、書いておくことが必要です。遺族あるいは死後事務執行人にとってはそれを知る事が重要です。IDとPWが分かれば何とかなるものです。
データの引継方法
記す必要がある代表的なIDとPW。スマホやPCならPinコードなども。
とはいえ、これらの情報をエンディングノートに記すのは抵抗があるでしょうし、個人情報を公開するようなものです。そこで、お勧めは2つ。
①該当ページを個人情報保護シールで覆う。
②スクラッチカード化にする。
保護シールのメリットは、情報の変更修正時は簡単に剥がせて、また新しいシールで隠せる。デメリットは家族等もそれが出来る。つまりPWなどが容易に知られます。
その点、スクラッチカード化にすれば、剥がした跡が残るため抑止力にもなります。
スクラッチカード作成方法は簡単です。エンディングノートに書いたIDやPWの部分に修正テープを2回塗るだけです。(修正液はNGです)
ただし筆記具はマジックかボールペンで。且つ裏面にも修正テープを塗って下さい。(透かせば見えるため)
現在の終活では、紙面でのエンディングノートが主流ですが、40~50代が本格的に終活する頃には、エンディングノート自体がアプリやクラウドなどデータ管理になっているかもしれませんね。