こうべつながりブログ

身元保証や死後事務を契約する上での重要書類~意思表示指示書~

意思表示指示書とは?

身元保証人と死後事務を受任するうえで最も重要な書類です。
つながり会員契約を締結後に、およそ半年前後をかけて高齢者と一緒に作成します。
なぜなら、身元保証人として・死後事務執行人として、契約者の生活や健康状態、死亡後の考えなどを把握しておかなければ、契約を誠実に・着実に執行できないからです。
内容的にはエンディングノートです。

エンディングノートに書くべき8つこと。

①家系図②自分史③病歴と健康④延命治療への考え⑤葬儀納骨の希望⑥現状の各種支払先⑦財産種別⑧メッセージ。
そして、このノートにお薬手帳のコピーや各種保険証券、葬儀納骨の生前契約書など、重要書類の写しをいただいています。
要はノートを中心に様々な情報を一つにまとめておく事が重要です。

意思表示指示書とエンディングノートの違いは?

エンディングノートは書いた内容を誰にしてほしいのかを記す欄は、ほとんど見当たりません。
一方、意思表示指示書は書いた内容を実行してもらう人を、指定代理人として指名する欄があります。
これは、つながり会員契約者の多くは子どもがいないおひとりさまで、エンディングノートを書いても、それを実行する人がいないためです。
ゆえに、自分の意思を実行してもらう人を指定する必要が出てきます。それを指定代理人と呼んでいます。
遺言書を作成する時に必要な遺言執行者のようなイメージです。

もちろん身元保証人と死後事務の委任契約を締結しているので、契約により僕たちが契約者の意思を担うことは明確ですが、契約時点では、契約者も自分がしてほしい内容まで固まっている方は非常に少ないです。
だからこそ、その内容を意思表示指示書で一緒に作成打合せをして、意思表示指示書と契約書がリンクできるように、指定代理人を指名してもらうのです。

運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなどには、臓器提供に関する意思表示欄があります。これらも意思表示ですね。
これら医療に関する決定は、「一身専属の権利」と言われ、本人以外が決められない権利だとされています。それは、たとえ家族であってもです。

『そんなこと言ったって、病院は家族に同意を求めるじゃないか。』という疑問が湧きますよね?
一般的に侵襲を伴う治療行為の開始にあたり、病院が家族に同意を求めるのは医師の説明に基づき、本人の意思を尊重した、最善の治療を行うためです。
そこで、本人がした意思表示を、一般的には一番身近に知りうる立場であろう家族に同意を求めるのです。つまり、最優先は自身の意思表示なのです。

しかし、身近に家族が居ないなどおひとりさまがたくさんいます。2020年国勢調査によると、最も多いのは夫婦と子ども2人、いわゆる昭和の標準世帯・核家族といわれる世帯ではなく、一人暮らし世帯です。
さらに今後は、高齢の夫婦のみ世帯も、やがて夫婦のどちらかが亡くなれば一人暮らし世帯に変わります。

また、未婚・離婚の増加に伴い、2040年には人口の半分が独身になるとも言われています。つまり、おひとりさまで身寄りが居ない方が一層増えてきます。そんな時代背景を経て、身元保証事業社が増えています。そして、第三者の身元保証人が家族に代わって医療同意をします。
そのためにも意思表示指示書が最重要の書類になるわけです。

厚生労働省が策定しているA・C・P(アドバンス・ケア・プランニング)や、人生会議、また地域包括ケアシステムの根底にもあるように、本人の意思決定が最も重要であり、その意思を家族や周りの支援者と話し合いましょうという原則に僕たちも沿っています。

ここでもう一つ意思表示指示書とエンディングノートの違いを。それは見直し及び更新です。
意思表示指示書は年に一度見直し更新をして、日付と署名をいただきます。これにより契約者の意思が古くならないことを防いでいます。
特に延命治療に関する意思が、例えば10年前に書いた意思だと、その意思に対する信ぴょう性が薄れます。そのために意思表示指示書では年に一度の見直し更新をしています。

そして、意思表示はいざという時には出来ないかもしれません。出来なくなっているかもしれません。だからこそ、家族が居ても口で伝えるのではなく書面に残すのです、自書で。それが意思表示指示書でありエンディングノートだと、僕は思います。

あなたが子どもに伝えていたとしても、記憶は薄れていきます。いざという時が来たら、子どもも動揺します。そして、あなたが最期を迎えた後、子どもは後悔します。『ほんまに、あれでよかったんやろか…。お母さん言うてたよな?でも、違うことも言うてた気がする…。』

その後悔を少しでも和らげてあげるためにも、そして何よりもあなたの最期の締めくくり方を、意思表示しておいてほしいです。それが、意思表示指示書です、エンディングノートです。

あなたが最期を迎えた時、子どもや廻りの方は悲しみの中、悲しむ時間を与えられないくらい様々なことを決断して、進めていかなければなりません。あなたのことを振り返るのは、少し時間が経ってからかもしれません。そんな時に、意思表示指示書やエンディングノートを見るのです、見返すのです。

この書面が子どもの後悔を少しでも和らげると、僕は信じています。書く事も重要ですが、僕が心から思うことは、その書類を基に家族で話してほしいなと。『お母さん、最近こんなん書いてん。見てくれる』それがきっかけで、家族の絆がより深まると思っています。

家族って、家族だからこそ、そのような話をしませんよね?でも、家族が一番大切な人ですよね!
その大切な人とたまには真剣な話も良いのではないでしょうか?そうすればその他の事も色々話が広がり、親子喧嘩をしやすいお金(財産)の話も、少しはスムーズにいくと思います。

因みに、意思表示指示書やエンディングノートには、財産額を書くのはNGです。子供の立場の方も財産額を聞くと親子喧嘩の始まりです。また、子どもである立場の方も、親の意思を知りたい、エンディングノートを書いてほしいなら、まずはご自身が書いてみることをお勧めします。

年齢ではなく、人はいつ何があるか分かりません。あなたに幼い子どもがいれば尚更、書いておくことを勧めます。
そして、まずは書いたものを親に見せる、そして話せばきっと親も考えると思います。

もうすぐお盆です。感染状況が気になりますが、3年ぶりの帰省をされる方も過去2年と比べると多いように思えます。ぜひ、家族で話し合ってください!
そのためにも親子お互いエンディングノートを書いてみて下さい。

おひとりさまで終活を考えている方はまずはエンディングノートを書いてみる。そしてそれを実行してくれる人を探すこと・確保しておくことが、おひとりさまの終活において最重要課題です。

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