ある日、つながり会員Aさんから『金庫が開かない。業者を探してほしい』と入電。元気とはいえ90歳のAさん。暗証番号を覚えていないとの事。Aさんの意思表示指示書を確認すると暗証番号と開け方を記している。
自信満々でまずは業者を呼ばず僕だけで訪問。
数年前に仕上げて毎年更新している意思表示指示書の話をすると『そうだった!良かったぁ』 その通りにダイヤルを回す。鍵を指す。あれ?もう一度慎重に。あれ?
スマホで調べると、通常暗証番号は4種類あるそう。でも記入は3種類…。Aさんに聞くと、いつも同じ番号をセットしておいて、残り3回は自分で回してる。その最初の番号が思い出せないそう。
意思表示指示書に記載の番号は3種類のみ。結局、業者さんを手配して来てもらうことに。経験もないため、2社の相見積もりを経て選んだ業者さんに依頼。早くて30分かなぁって思いながら、作業を見つめます。
魔法の棒(?)を使って少し大きな音が。ガチャ。え?開いてる!ものの1分くらい。
更に今後を考えて大した物も入ってないし鍵だけで開けたいとAさん。すぐできますよと業者さん。
これもあっという間。Aさんが『餅は餅屋やね』と感心。先の訪問で自信満々で説明したせいか、なんだか居心地の悪い僕(笑)
それでも困った時に相談してくれたこと。おひとりさまにとってはこういう存在が最も重要なのです。これが僕たちの存在意義です。と自分に言い聞かせる。これから意思表示指示書ではいわゆるデジタル終活も必要だと感じた経験でした。